活字は空間演出
私はまだ汲地のもとにきて一ヶ月程ですが、
ここでの文字に対する姿勢を見ていると、
「字」そのものをデザインするというよりも、
字と字の「空間」をデザインしているように感じます。
汲地を筆頭に他の弟子たちも、ロゴや、名刺の名前や住所、
その他のテキストに至るまで、字間・行間の隅々まで
神経を行き渡らせています。
ある種潔癖感を感じさせるほどの整然した文字を見ていると、
タイポグラフィによっての表現も、コミュニケーションツールとしての
機能性にとどまらないように感じます。
活字が演出する空間によって、相手に伝わる印象が変わる。
これは、日々を過ごすなかで実は大きなファクターに
なっているのだと実感させられています。
最近では、カタログを見るときなど、ついついそのフォントや
字間まで注目してしまうのも楽しみの一つとなりました。
筆文字名刺
私達の名刺に入っている名前は、全て筆文字です。
名刺交換をするとき、この名刺を見て初めてお会いした人と、
和やかな会話が出来る事がしばしばあります。
そんな時ちょっと得した気分になります。
名刺には変わったデザイン・形・仕様・素材など
インパクトのある名刺は世の中に沢山ありますが、
その中でも筆文字名刺は最近時々リクエストされます。
たとえば、美容師(スタイリスト)、カメラマン、舞踊家など、
嗜好がネオジャパネスクで、誰にも真似されないオンリーワンなところ等が、
ポイントなのかもしれません。
しかし一番オススメなのは、自身が書いた文字を生かしてデザインする事で、
それはより愛着がある名刺に仕上がると思います。
AFRO SAMURAI
先日アメリカからこのようなグッズが届きました。
こちらはサイトのWORKSでもご紹介しているAFRO SAMURAIのグッズです。
AFRO SAMURAI(アフロサムライ) はサミュエル・L・ジャクソンプロデュースで、
本人をモチーフに展開された日本のアニメです。
それをアメリカでゲームソフトとして制作され、全世界で発売されました。
そのゲームのタイトルをはじめ、
ゲーム内の各シーンで登場するキャプションの筆文字、
スタッフロールなどを現地シリコンバレーへ出向き制作しました。
実はプロフィールに使用している写真もその時の制作中シーンです。
現地スタッフに協力して頂き、
筆がにじむ瞬間を動画で撮影するなど、
面白い手法を取り入れているそうです。
ちなみに汲地がいつも使用している紙は
かなりにじみが激しい紙です。
国内外でもお声がかかるのは、
自身の書体という確立したものではなく
シーンに応じて展開する応用した書体が
書ける武器があるからかもしれません。
2011年7月21日(木)
『AFRO SAMURAI』|タイポグラフィー
お好み焼き屋さんでのご縁
先日、作成した山田様の名刺をご紹介します。
汲地がお名前を筆文字で書き、その方に合わせて、
全体のイメージを女性らしい柔らかい感じのものに
仕上がりました。
汲地から聞いた話ですが、こちらの山田様とは、
2年くらい前に行きつけのお好み焼き屋さんで偶然隣席になり、
お好み焼き屋の大将交えて、話しに花が咲き、
名刺交換をさせていただいたのがきっかけだそうです。
弊社では初めてお会いした方や、
事前にお会いする方のお名前がわかる時には
筆文字のお名前が入ったオリジナルの一筆箋をご縁に感謝し
送るようにしているので、山田様にも送りました。
すると、一筆箋に入った山田様のご自身のお名前の字をとても気に入って頂き、
今回の名刺の依頼へと話しが進んだというわけです。
まさに、「お好み焼き屋」と「筆文字」がとりもつご縁です。
このご縁の話しを聞き、ふっと浮かんだ“袖すり合うも他生の縁”…。
“袖すり合う人”を大事にしているかと改めて自分に問いかけてみました。
2011年7月4日(月)
『お好み焼き屋さんでのご縁』|タイポグラフィー
文字はバランス?
店舗や企業のロゴは良くご依頼いただきますが、
今回知人がお店をオープンさせる際、
少し変わったオーダーを頂いたのでご紹介します。
それは、自分で書いた文字を使ってロゴにしたいという内容で、
下の文字がそのオーナーさんが自ら書いたものです。
汲地は常々「誰もが自分の字に個性があり、
良い悪いではなく、ちょっとしたバランスを会得する事で、
見違えるほど雰囲気が変わるもの・・・」と言います。
汲地が文字のバランスを整え、色を加えると
こんな風にかわりました!
ロゴを使って名刺も出来上がり、
オーナーさんも大変喜んで下さいました。
広島市西区観音にオープンしたアロマオイルトリートメントの小さなサロンです。
ほっこりとした手作りイメージのロゴが
サロンとオーナーさんの雰囲気にとても合っているように思います。
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